第21話:眠れなかった夜に考えていたこと
前回のおさらい:未来の自分に期待できた日
前回(第20話)では、「未来の自分に少しだけ期待できた」と感じたきっかけについて綴りました。
ずっと先のことなんて考えられないと思っていた頃から、
「今はできないけど、もしかしたら…」と小さく想像できるようになった日。
その小さな一歩が、自分にとって確かな前進だったことに気づいた話でした。
今回はそこからまた少し深く、夜についてのお話です。
夜になると、考えたくないことが押し寄せてくる
昔から、夜が苦手でした。
布団に入って、明かりを消して、静かな部屋の中でひとりになると、
途端に頭の中にいろんなことが浮かんできて、止まらなくなる。
昼間は気が紛れていたのに、夜になると心がざわざわしはじめる。
「なんであんなことを言ってしまったんだろう」
「明日はまたうまくできない気がする」
「このままで大丈夫なんだろうか」
考えなくていいってわかってるのに、勝手に湧いてきて、
やめたくても止まらない。そんな夜が何度もありました。
「どうしたらいいか分からない」がずっとあった
あの頃の自分は、とにかく「どうしたらいいか分からない」という感覚の中にいました。
気持ちを切り替えたくても、どうしたらいいのか分からない。
眠れない夜を過ごすたびに、「まただめだった」と落ち込む。
その繰り返しで、心も体もどんどん疲れていきました。
スマホで検索して、いろんな方法を試したこともあります。
音楽を聴いたり、本を読んだり、アロマを焚いてみたり。
でも、効果がある日もあれば、ない日もある。
結局、「何をしてもまた元に戻るんじゃないか」と思ってしまっていました。
「眠れない自分」を責めないようにしてみた
ある夜、「また考えてしまってるな」と気づいたとき、
ふと、「このままでもいいかもしれない」と思えた瞬間がありました。
無理にポジティブになろうとするんじゃなくて、
「今はこういう気持ちなんだな」って受け止めるだけでいいのかもしれない。
そんなふうに思えたことで、少しだけ気持ちが楽になった気がしました。
そこから、眠れない夜がなくなったわけじゃないけど、
「こんな自分も今は必要なのかもしれない」と思えるようになっていきました。
最後に:眠れない夜にも、意味があるとしたら
今もたまに、眠れない夜はあります。
でも、そんな夜があったからこそ、
「もう少しだけ自分に優しくしてみよう」と思えた気がします。
眠れない夜って、本当にしんどい。
でも、それを繰り返す中で、少しずつ心の向きが変わっていくこともある。
もし、今同じような夜を過ごしている人がいたら、
「ひとりじゃないよ」って、伝えたいです。
次回は、
「少しだけ気持ちを話せた日」
について綴っていきます。
▼前話はこちら